どうも、スマブロ@KENです。
本記事では米国株保有銘柄のうち、高配当株の1つでもある、ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】を分析します。年次決算書から企業の成長性や今後の投資戦略を検討してみます。
- ベライゾンへの投資を検討している方
- ベライゾンの年次業績を知りたい方
- 通信セクター株に興味がある方
【VZ】ベライゾンの概要
それでは、ベライゾン【VZ】の企業概要と事業について説明してきましょう。
「ベライゾン」ってどんな会社?
「ベライゾン【VZ】」は米国の通信サービス持株会社です。有線通信・無線通信分野で固定電話、インターネット接続、ブロードバンドデータ通信などの通信事業やビデオ配信などの娯楽事業を提供しています。
同社は12年連続増配株でもあります。
企業情報
会社英名 | Verizon Communications Inc |
本社所在地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク州 |
設立年月日 | 1983年10月 |
従業員数 | 135,000人 |
上場市場 | NYSE |
業種分類 | Communication Services |
時価総額 | 235.22B(同業種内1位) |
URL | https://www.verizon.com/ |
同業他社
ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】のセクターは「Communication Services」です。時価総額で比べると、ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】は世界1位です。

- 1位 ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】
- 2位 AT&T【T】
- 3位 チャイナ・モバイル【CHL】
- 4位 T-Mobile US,Inc【TMUS】
- 5位 Zoom video Communications,Inc【ZM】
Market Cap 時価総額(市場価格x発行済株式数)
P/E Current Market Price ÷ Earnings Per Share (EPS)で求める。企業の現在の株価と株当たり利益比率を示し、P / E値が低いということは株式がその利益よりも比較的安価であることを示します。たとえば、P / E値が5の場合、現在の価格が5年間の1株当たり利益の合計と等しいことを意味します。
※スクリーナは「finviz」というサイトで確認しています。
ビジネスモデル

次はベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の事業分野をみてみましょう。
- 消費者 (Consumer)
- ビジネス(Business)
- コーポレート(Corporate)
- 設備投資(Eliminations)
消費者向けでは無線通信サービス(ワイヤレスモバイル)・有線通信サービス(光ファイバーネットワーク:Fios)、スマートフォン、タブレット等のワイヤレス接続デバイス製品を提供しています。
ビジネス (Business)向けでは無線・有線通信のビデオ・データサービス、ネットワーキングソリューション、セキュリティとマネージドネットワークサービス、長距離音声サービス、モノのインターネット(IoT)サービスおよび製品を提供しています。
コーポレート(Corporate)向けではデジタル広告、コンテンツ配信を行なっています。設備投資では高速ワイヤレスネットワーク、高速ファイバーへの投資を行なっています。ベライゾンは2015年に38億ドルでAOLを、2017年にはYahooを45億ドルで買収していますが、コーポレートの売上げは全体の7%に過ぎないので、現時点では買収による影響はそれほどではないと見ています。
「Telecom Services」セクターはスマートフォンの普及により固定電話事業、有線インターネット接続サービスの需要が減速しており、今後、ワイヤレスネットワークの接続方法の拡充が収益の鍵とみています。例えば、ウェアラブルデバイス、IoTデバイスを5Gなどの『超高速』、『超低遅延』、『多数同時接続』回線に接続することです。通信インフラ業界ではAT&TやT-Mobilといったごく少数の大企業がシェア獲得のために凌ぎを削る寡占市場を形成しています。
今後は5Gへの取り組みや4G LTEパフォーマンスの効率化がモバイルインフラの市場構造を左右する重要なファクターとなります。
5Gへの取り組み

現行のLTE「Long Term Evolution」の後継規格である5G(第5世代移動通信システム)についてベライゾンの取り組みを解説します。
第5世代移動通信システム:1G、2G、3G、4Gに続く無線通信システムである。 5Gのエアインターフェースは、6 GHz以下の周波数帯を使ってLTE/LTE-Advancedと互換性を維持しつつ、6 GHzを超えたセンチ波により近い28 GHz帯帯域も使った、新しい無線通信方式。
wikipedia
米国ではこれまで31の都市で5Gウルトラワイドバンドネットワークや5G対応のスマートフォンを発売しています。2020年5月にはサンディエゴが5Gウルトラワイドバンドモビリティサービスを提供する地域に加わり、全体で35の都市でサービスを展開しています。
ベライゾンは年々提供都市を拡大しており、5Gに積極的に取り組んでいることが伺えます。
製品セグメント

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の事業分野は消費者 (Consumer)、ビジネス(Business)、コーポレート(Corporate)、設備投資(Eliminations)の4つです。
一般消費者向けで有名なのが 光ファイバーネットワークを利用する「電話」、「インターネット」、「テレビ」、「ビデオ」の統合サービスである「Fios」です。米国の9つの州で約400万人以上が利用しています。
Fiosの契約数(単位:million)は近年、インターネットサービスは横ばい、ビデオサービスは微減傾向です。

全体では売り上げは前年比0.8%増加しています。
- 70%の売上げを占める、消費者は前年比1.4%増加。
- 24%の売上げを占める、ビジネスは前年比-0.3%減少。
- 7.4%の売上げを占める、コーポレートは前年比-1.2%減少。
- -0.3%を占める、設備投資は前年比20.1%増加。

消費者 (Consumer):69.1%
ビジネス (Business) :23.8%
コーポレート・その他(Corporate and other) :7.4%
設備投資 (Eliminations) :-0.3%
地域別売上高は米国(US)が10割です。
米国 :100%
米国外:0%
財務表分析
売上高・営業利益率・純利益・ROE
それでは、年次報告(annual report)で年間の経営成績を確認してみましょう。
- 売上高は緩やかに右肩上がりです。
- 営業利益率は平均で約19%ですが、2014年以降は横ばい気味です。

売上高 本業で得た収益を表す。売上高は会社の事業規模を示します。
営業利益 売上高からコストを差し引いた、本業で稼いだ利益を示す。
純利益 経常利益に対して特別利益や特別損失を加算/減算し、そこからさらに税金を差し引いたもの。最終的に会社に残るお金を表します。
営業利益率 営業利益率売上高と営業利益との割合(営業利益÷売上高×100)
ROE(Return on Equity) 会社の収益性を表す(純利益 / 自己資本(Equity))
キャッシュフロー
- 営業CF、FCF(フリーキャッシュフロー)は10年間上下動を繰り返しながら横ばいですが、2016年以降は右肩上がりです。
- 2019年は営業CF、フリーキャッシュフローともに増加しています。

営業CF 本業の収入と支出で得たキャッシュ量。合計額がプラスであれば、本業が順調であることを示します。
★営業CFがプラス→キャッシュ増加→財務CF/投資CFがUP→業績UP
★営業CFがマイナス→借入金増加→財務CF/投資CFがDOWN→業績DOWN
FCF フリーキャッシュフロー=営業キャッシュフロー+投資キャッシュフローで求めます。
★FCFがプラス → 借入金減少 → 経営良好
★FCFがマイナス → 借入金増加 → 経営悪化
資本支出 「有形固定資産の購入」値を「営業CF」から差し引いた値
売上高FCF比率 FCF÷売上高x100で求めます。
バランスシート
- 自己資本比率は2014年以来は緩やかな右肩上がりです。10年平均で約14%と低めです。(一般に自己資本比率の平均は赤字企業で-4%、黒字企業で25%、優良企業(黒字企業中上位15%)で53%といわれています)

株主還元指標(1株利益(EPS)+1株配当+増配率+配当性向)
- 1株利益(EPS)は横ばい傾向です。2019年はプラスとなりました。
- 配当は12年連続増配で10年で約1.26倍に増加しています。
- 増配率は平均2.4%と低い水準です。
- 配当性向が2014年以来減少傾向にあります。直近では52%で配当余力は十分にあります。
- 自社株買いは行なわれていません。

チャート分析
10年チャート
株価は2019年の61ドル付近をピークに緩やかな右肩上がりを形成しています。2019年の米中貿易問題、2020年3月の新型コロナパンデミックにより、他セクターと同じく株価は下落しました。

5年間のトータルリターン比較
5年間のトータルリターンをS&P500とNYダウで比較しました。S&P500が55%の成長であるのに対して、NYダウは53%、ベライゾンは19%と、株価はインデックスに対して劣後しています。

まとめ
2 営業利益率は平均で約19%、2014年以降は横ばい傾向にあり経営は安定している。
3 12年連続で平均.4%前後増配中(配当は10年で1.26倍に成長)
4 2019年の61ドル付近をピークに米中貿易問題等で株価は緩やかな右肩上がり傾向
5 株価成長(2015-2020年)はS&P500が+55%、NYダウが+53%、ベライゾンは19%と劣後している
株価はこれまで横ばい傾向で安定感のある経営のイメージですが、モバイル通信インフラはベライゾン・AT&T、T-Mobilといった少数の企業がシェア獲得のために凌ぎを削る寡占市場を形成中しており、今後5Gの取り組みが鍵を握るとみています。
配当利回りは4.3%後半であり、連続増配株の中では高配当の部類です。株価の爆発的な成長は見込めませんが、安定した経営と連続増配を持った高配当株なので、是非検討してはいかがでしょうか?
スマブロ@KENは今後も積極的に買い増ししていきたいと思います。
オススメ度 ・・・★★★☆☆星3つ です!