どうも、スマブロ@KENです。
本記事では米国株保有銘柄のうち、高配当株の1つでもある、アッヴィ【ABBV】を分析してみました。年次決算書から企業の成長性や今後の投資戦略を検討してみます。
- アッヴィの年次報告を確認したい人
- 高配当かつ増配株に興味がある人
- ヘルスケアセクター株に興味がある人
【ABBV】アッヴィの概要

アッヴィ【ABBV】の企業概要と事業について説明してきます。
「アッヴィ」ってどんな会社?
「アッヴィ【ABBV】」は米国の研究主導のバイオ医薬品会社であり、免疫学、血液腫瘍学、C型肝炎、神経科学、美容分野での医薬品を開発、製造しています。2012年に米国の製薬会社アボット・ラボラトリーズ【ABT】から研究開発部門が分社化されました。
主な製品はリウマチ性関節炎の治療薬である「ヒュミラ」です。
同社は7年連続増配年株でもあり、連続増配と高配当を兼ね備えた注目株です。
企業情報
会社英名 | AbbVie Inc |
本社所在地 | アメリカ合衆国 イリノイ州 |
設立年月日 | 2012年 |
従業員数 | 30,000人 |
上場市場 | NYSE |
業種分類 | ヘルスケア(Healthcare) |
時価総額 | 160.93B(同業種内7位) |
URL | https://www.abbvie.com/ |
同業他社
アッヴィ【ABBV】のセクターはヘルスケア「Healthcare」です。
ヘルスケア部門の時価総額で比べると、アッヴィ【ABBV】は5位です。

- 1位 ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】
- 2位 ファイザー【PFE】
- 3位 ノバルティス【NVS】
- 4位 メルク【MRK】
- 5位 アッヴィ【ABBV】
ビジネスモデル

アッヴィ(Abbvie)【ABBV】は米国と欧州でバイオ医薬品を販売している「世界最大級のバイオ医薬品企業」です。
医薬品ポートフォリオは「免疫学」(Immunology)、「血液腫瘍学」(Hematologic Oncology)、「C型肝炎」(HCV)のバイオ医薬品を運営しています。
アッヴィの売上高の6割を「ヒュミラ」が占めていますが、ヒュミラの製薬特許は欧州では2018年、米国では2023年に失効することから、今後、売上の減少が懸念されています。
アッヴィは2020年5月にアラガン社を630億ドルにて買収しました。
この買収によりアッヴィはアラガン社が保有していた「美容医薬分野」(ボトックス)や「眼科医薬品」、「中枢神経系疾患医薬品」(Vraylar)、「消化器疾患医薬品」といった多様なポートフォリオを構築することで、特許切れによるバイオシミラー参入のリスク低減を行おうとしています。
アラガンのもつ遺伝子工学、細胞工学のパイプラインを上手く活用して、今後新しいブロックバスターを開発していけるかが成長の鍵です。
バイオシミラー(Biosimilar)は、類似バイオ医薬品(similar biotherapeutic products)、バイオ後続品(follow-on biologics、subsequent entry biologics)とも呼ばれている
by wikipedia
ブロックバスター (Blockbuster drug) とは、医薬品産業において使用される用語で、従来の治療体系を覆す薬効を持ち、他を圧倒するシェアや全く新しい市場の開拓、莫大な売り上げにより開発費を回収する以上の利益を生み出す新薬を指す言葉。
by wikipeida
新型コロナ(COVID-19)に対する取り組み

世界保健機構(WHO)では新型コロナウィルス(COVID-19)に対して、世界中の臨床試験を調整して ワクチン開発をサポートしています。120を超えるワクチンが世界中で提案されており、 WHOでは その種類と進行状況を追跡しています。
アッヴィは世界保健機関(WHO)と提携し、COVID-19の治療法をテストする世界保健機関、米国食品医薬品局、および国立衛生研究所の臨床試験・研究に協力しています。
COVID-19に対して既存治療薬の有効性試験が進んでいる主な治療薬は、エボラ出血熱治療薬の「レムデシビル」(ギリアド・サイエンシズ)、インフルエンザ治療薬の「アビガン」(富士フイルム富山化学)、HIV治療薬の「カレトラ」(アッヴィ)が代表的です。

COVID-19に対するアッヴィのHIV治療用抗レトロウイルス療法であるカレトラ(KALETRA®/ Aluvia)(ロピナビル/リトナビル)の有効性と安全性だけでなく、抗ウイルス活性と安全性を決定するために、世界中の保健当局や機関と協力しています。
(by abbvie.com)
レムデシビルは日本で初めて新型コロナウイルス治療薬として2020年5月に承認されましたが、カレトラはCOVID-19の治療薬としての研究を継続中で、COVID-19の治療は承認されておらず、安全性と有効性が確立されていないため、臨床試験の使用に限られています。(2020年5月時点)
製品セグメント
アッヴィの主力製品はリウマチ性関節炎の治療薬「ヒュミラ(HUMIRA)」です。この製品で売上高の6割近くを占めています。2019年は米国では9%増加したものの、特許失効後の欧州での直接的なバイオシミラー競争により2019年に3%減少しました。
慢性リンパ性白血病治療剤「イムブルビカ(Imbruvica)」、C型肝炎治療薬「マヴィレッ卜(MAVYRET)」が売上げを伸ばしたことで、ヒュミラの売上減少をカバーしています。

免疫学:60%
血液腫瘍学 :17%
C型肝炎(HCV) :9%
その他 :14%
地域別売上高は米国(US)が7割、米国外が3割です。
米国:72%
米国以外 :28%
財務表分析
売上高・営業利益率・純利益・ROE
それでは、年次報告(annual report)で年間の経営成績を確認してみましょう。

アッヴィ(Abbvie)【ABBV】の売上は増加傾向にあり、営業利益率は約30%の高い水準で安定推移しています。

キャッシュフロー
営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローは7年間非常に高い水準で安定しており、売上高FCF比率は約30%で安定推移しています。資本支出も少なく非常に安定しています。

バランスシート
自己資本比率は低下傾向にあります。2018年に自己資本比率が低下していますが、自己株式買いよる株主資本の低下によるものです。(一般に自己資本比率の平均は赤字企業で-4%、黒字企業で25%、優良企業(黒字企業中上位15%)で53%といわれています)

株主還元指標(1株利益(EPS)+1株配当+増配率+配当性向)
1株利益(EPS)は7年間を通じて上下を繰り返しながらも増加傾向にあります。
配当は7年連続増配で綺麗な右肩上がりで平均15%の増配率を維持しており、7年で配当は約2.67倍に増加しています。配当性向は平均84%前後で推移しており、比較的高い部類なので、注視しておく必要があります。

チャート分析
10年チャート
10年株価は上下動を繰り返しながら緩やかに伸びています。2018年は、120$付近まで上昇しましたが、ヒュミラの製薬特許失効に伴う業績悪化懸念で大きく売られたためです。配当6%超えた2019年7月辺りから買い戻されています。

5年間のトータルリターン比較
5年間のトータルリターンをS&P500とバンガード・ヘルスケアセクターETF(VHT)で比較しました。S&P500が約43%、VHTが約50%の成長であるのに対して、ABBVは約33%と、インデックスに対しては劣後しています。

まとめ
2 2020年5月にアラガン社を630億ドルにて買収し、新たなポートフォリオ構築が成長の鍵
3 営業利益率は30%の高水準を維持している
4 7年連続で平均15%前後増配中(配当は7年で2.67倍に成長)
5 株価成長(2015-2020年)はS&P500が+43%、VHTが+50%、ABBVは+33%
ヘルスケアーセクター株は浮き沈みが激しく、新たなブロックバスターを継続的に開発していけるかが成長の鍵です。
今後、アラガン社の買収による効果が単なる経営圧迫材料になるのか、それともアラガンのもつ遺伝子工学、細胞工学のパイプラインを上手く活用して新しい成長の柱を構築できるのか、アッヴィホルダーとして注視していきたいと思います。
スマブロ@KENは今後も積極的に買い増ししていきたいと思います。
オススメ度 ・・・★★★☆☆ 星3つ です!